毎日、会社で腹を下していた私が快適な「腸生活」を手に入れるまで(5)~この納豆を選べばいい!~

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「大豆と枝豆は同じもの」ーー

 

一見、腸の環境改善となんの関係もなさそうなことです

 

しかしこれはキーポイントです

 

ほとんど誰も気が付いていないように思います

 

「大豆と枝豆が同じもの、という話は聞いたことがあるけど半信半疑だ」

 

という人は私だけでしょうか?

 

長年そんな思いを持っていた筆者ですが昨年、この疑問を直接たしかめる機会を得ました

 

たまたまヒマをもてあましてベランダ菜園を始めたのです

ホームセンターでなんとなく選んだのは枝豆の種でした

 

ところが袋に入っていたのは、なんのことはないただの大豆。

 

”ビールのつまみに最適!”なんていう広告の文句が書かれてはいますが見た目はどこをどう見てもただの大豆です

 

それで園芸雑誌などを参考に育ててみると夏ごろには青々とした枝豆が育ちました

 

「枝豆のタネ」を植えたんだから当たり前ですが、じゃあこれをほったらかしにしておいたら本当に大豆になるのか、と思って試しに一部を収穫せずに放っておきました

 

するとだんだんと枯れてきて秋口になるとちゃんと大豆になっていました

 

大豆を蒔いたら大豆が収穫できた、という当然すぎる結果とも言えますが、同時に半信半疑だった気持ちも消えました

まちがいなく「枝豆は大豆の若もぎ」でした

 

ところでこれは本当に余談ですが、大豆と枝豆が同じということをもっと簡単に、それも誰にでも実感できる方法があります

 

カッチコチの大豆を、しばらく水に浸しておくのです

 

どうなるでしょうか?

 

答えは「枝豆ができる」です

 

大豆を水に戻すと枝豆に戻るのです

 

ただし色は大豆とほぼ同じです(緑色ではありません)

 

イチから大豆を育てるのはたいへんですが、大豆を水につけておくぐらいはわけないことです。関心のあるかたにはぜひ一度試してみてはいかがでしょうか

 

ちなみに私はこのことに偶然気づきました。収穫し忘れてこぼれていた大豆が、雨でふやけて戻っていたのです。これにはほんとうに驚きました。

 

 

◆なぜ納豆で腹がもたれるのか

ところでなぜここで「枝豆=大豆」ということをこれほど力説する必要があるのでしょうか?

 

それは納豆は本当に消化に悪いか、ということにかかわってくるからです

 

 

食べるときは普段あまり気にかけないかもしれませんが、納豆は大豆を発酵させたものです。だから納豆をよく見るとひと粒ひと粒に薄い皮がかぶっています

 

つまりこの皮は枝豆にかぶっているうす皮と同じものであるだけでなく、さらに成熟した豆の皮なのでもっと硬いということだって考えられます

 

わかりやすくするために、もう一度そら豆に戻って考えます

 

もし仮にそら豆でも大豆と同じように納豆を作ることができるとしたら、その出来あがった「そら豆納豆」を皮ごとむしゃむしゃ食べる人がいるでしょうか?

 

いくら発酵食品で体にいいからといっても、ふつうはできないでしょう

 

みかんを食べるときだって、人によっては薄皮を食べない人もいます

 

コーンポタージュに皮は入っていません。ぜんぶ濾(こ)して捨ててしまいます

 

お米だったら(脱穀するのはもちろんとして、)玄米を精米し、白米にしてから食べます

 

ほんとうは栄養面その他もろもろ考えると、白米ではなく玄米を食べたほうが圧倒的に有利であるにもかかわらず、そうします

 

その方が食べやすく、おいしいからです

 

 

納豆をそのまま食べるということは、皮ごと豆を食べているという点では、そら豆を皮ごともりもり食べることとなんら変わりありません

 

そう考えると少し胃腸が弱っている人がこれを食べたら、消化不良を起こしてもなんの不思議もないと考えるのが自然です

 

まちがっても体の弱っている人・病気の人にそのまま食べさせてはいけない食べ物だ、と考えます

 

 

では(筆者のように)納豆を食うと調子がよくないとうタイプの人は、いっさい納豆を食うのをガマンしなくてはならないのでしょうか?

 

こんなにカラダにいいと言われ、ほんとうは水溶性食物繊維も豊富でお腹にいいはずなのに。そしてなにより「おいしいから本当は納豆が食いたいんだ!」という人もいるはずです

 

そんなことはありません。

 

ガマンしなくてもいい方法があります

 

 

納豆を買うときに「ひきわり納豆」を選べばいいのです

 

 ◆ひきわり納豆とは?

じつは納豆の種類には大きく二つあります

 

ひとつは一般的な粒の納豆、もうひとつは「挽き割り(ひきわり)」と言われている種類です

 

ひきわり納豆」というのは人によってはあまりなじみがないかもしれません。「ひきわり納豆ってナニ?食べたことないね。そういえばスーパーで見たような気もするけど我が家の食卓には出てきたことがないよ」という人もいます

 

逆に「わたしの家では、納豆といえばひきわり、ひきわり納豆以外が食卓に出てきたことはない」という人もいます

 

美味しそうにご飯を食べる男の子のイラスト

 

ひきわり納豆とは、納豆の製造過程で大豆を挽(ひ)いて(割って)から発酵したもののことです。食べるとわかりますが、砕けて割れているので普通の納豆に比べて粒が細かくなっています。逆にひきわり納豆を食べて育った人が初めて一般的なつぶの納豆をたべると、「なんかツブがおっきいな…」という印象を抱くかもしれません

それぐらい見た目の印象も違います。

 

ご自分でコーヒー豆を豆から挽いていれたことがあるという人であれば、イメージがしやすいかもしれません。コーヒー豆ほど細かくはしませんが、豆を「挽き割り」にするという点はよく似ています

 

ところでこの「ひきわり」、ただ割れて粒が小さいということのほかに決定的に重要な違いがあり、それが豆の薄皮が全部むけているという所なのです

 

なんという素晴らしいことでしょうか⁈

 

豆のうす皮のせいで胃が苦しいハラがゆるいと悩んでいたところに、その困ったうす皮が全部取りのぞかれた納豆がスーパーに売っているなんて!?

 

ひきわり納豆というのは豆をひいたときにに薄皮がはがれてしまうので、それは全て取りのぞかれた上で発酵されます

 

しかも値段もふつうのつぶ納豆とたいして変わりません(1パック10円ぐらい高い程度)

 

大豆の皮が消化に良くないという問題はこれで解決です

 

このことに気づいて以降、納豆を食べた日の手ごたえ(腹ごたえ)というのは格段に改善しました

 

食後の胃の辺りの不快感が軽減しました

 

ただし筆者のばあい納豆をひきわりに変えただけでは十分ではありませんでした

 

パック一個、朝にぜんぶ食べるとそれでも胃腸の負担に感じることがあったので一個ぜんぶたべるのはやめてパック半分を食べることにしました

 

これで納豆にかんしてはすべてが解決しました

 

その後、

 

(やっぱり皮は関係なくて、たんに量を減らせばいいだけだったのではないか…?)

 

という思いがふたたび頭をもたげ、試しにつぶ納豆をパック半分食べてみました

 

ーー結果、胃の不快感は出るしお腹もゆるくなるという結果になり、最終的にはやっぱり挽きわり納豆に落ち着きました

 

いまは、継続して毎日表彰状をあげたいぐらいお腹の調子は快適に過ごさせてもらっています

 

納豆を食べて調子が悪いという日がありません

 

半分食べるというとなんだかケチくさいような気もしますが、逆に生たまごやめかぶとなど他の食材と合わせるにはちょうどいい量です

 

保存の手間などはありますが、逆に食事に工夫の余地がふえたということもあります