さわやかな口内環境のために(4) ~唾液は下に向かう~
なんのために「舌回し」をするかといえば、それは唾液を口の中にゆきわたらせるためだ
だから、歯とほほの間の空隙(すきま)に舌を入れて上下左右動かすのはもちろんのこと
その空間に舌を入れることによって唾液(つば)が行き渡るようにすることが肝要だ
ここで特に気をつけたいのが上あごだ
単純なことだが、下あごに比べて上あごには唾液がゆきわたりにくい
重力があるから、
湧き上がってきたつばは、出てきても下にたまる
内側はまだいい
上の歯の外側ともなると、なかなか自然には唾液が浸透していくということはない
ここに「舌回し」をする第二の意味がある
現在、舌回しがテレビなどで紹介されているが、あくまで唾液の量を増やす方法としてだ
このとき、唾液を上あご(つまり上の歯と歯ぐき)に行きわたらせるという話は聞いたことがない
あまりに単純すぎて、見過ごされてきたのか
わからないが
とはいえ
「どういうわけか下の歯の方はわりとキレイだ。むしろ気になるのは上の歯の方だ」
そういう人は多いのではないか?
(ぜひ歯医者さんに聞いてみたい気もするが)
もしもそのような感覚がわかるなら、一度試してみてもよいのではないでしょうか
ようは唾液をゆきわたらせればよいのだから、なにも舌回しにこだわる必要はないのです
多かれ少なかれ唾液というのはたえず口の中で分泌されています
だから少しこれを飲み込むの待って、口中くまなくゆきわたらせてあげればいいだけの話です
舌を動かすときに、唾液を歯の外がわに送り込んでやるのです
やってみると、これによっていかにすっきりするかがわかるのではないでしょうか
そしてこれならばいつでもどこにいてもできることですし、かんたんです
何のリスクもありません
おカネもかかりません
だれにでも、今すぐにでも始めることができます
以上、二つの方法をご紹介しました
ひとつは「押し込む」ブラッシング法
もうひとつは「舌回し」いや、「唾液まわし」と言った方がいいかもしれません
これらはまったく新しいやり方なのかもしれません
しかしやってみれば、すぐに手ごたえがあるのではないでしょうか
さいごに、ひとつ注意していただきたいのが歯みがきの力加減です
■ ハブラシを選ぶ際の注意点
最近のハブラシは、すきまにの奥深くまで入って汚れを取りのぞくことができる
「超極細毛」
を使っているものが多くあります
歯ブラシ売り場に行ってこの超極細毛がないということはまずなく、100円ショップで類似の品を見かけるほどです
すきまに入り込んでよごれを除くという点では高い能力を有し、特許技術として認められたものです
使っている人も多いと思います
ただしここで大切になってくるのは、適度な力加減で使うということ
毛先が極細であるがゆえに、一般のブラシ以上に注意が必要でしょう
口の中がデリケートになっている場合はなおさらです
このことから、今回紹介している「押し込み式ブラッシング法」では「超極細毛」以外の歯ブラシを使われることを強くおすすめしたい、ということを付け加えておきます
参考までに、「押し込み式」のときに私が使っている歯ブラシは
クリニカ アドバンテージハブラシ 4列 超コンパク ト ふつう(※色は選べません) 超コンパクト 単品 3本
「予防歯科から生まれた」というだけあって、あつかいやすくよく磨けます
”超極細毛”と同じメーカーによるものですが、「押し込み法」を試すならこっちの方をおすすめします
これは筆者である私が実際に使ってみて「実験済み」ですので、他のものを使うよりはリスクが少ないでしょう*1
また手に入りやすいので、"自分も使っている"という方も多いでしょう
ただ、やはり”押し込み式ブラッシング法”を試してみるうえで一番のネックとなるのはじっさいにやっているのを見たことがないので、やり方がわからないということでしょう
これについてはいい材料を見つけたら動画などにアップしていこうと思っています
とにかく上下や左右に動かすのではなくて、毛先の方向に向かって押すような感じなのですね
その動きをなんども繰り返すわけです
くり返しになりますが、このやり方をつづけていると(このブログ記事を更新するような)数日の間にすらどんどん口の中がきれいになっていっていくのが実感されます
感覚では、これまでのやり方で3回みがくよりも今のやり方で1回みがいた方が効果があるという感じです
■”押し込みブラッシング法”は万能か
ただ、歯ブラシの裏面にもこう書いてあります
「歯科医院での定期検診を受けましょう」
なんだか身もフタもないような話ですが、
「毎日のオーラルケアを基本として、ときには専門家の診断を受けるのが理想」
ということを歯ブラシのメーカーでさえ書かざるをえない、ということでしょう
しかし、じゃあ歯医者さんに行くとなんといわれるかと言えば
「基本はブラッシングだよ」
ということです
なんだかお互いに同じことを言っているようですが、見方を変えれば、歯医者さんも日々の歯みがきもどちらも上手に利用すれば最大の効果が得られるということでもあります
歯医者さんからしてみれば
「いくら私たちがきれいに口の中を掃除したって、歯みがきの仕方がマズければ同じだよ」
というわけです
ただCMのコピーにもありました
”歯医者さんにほめられる歯に”
同じ歯医者さんに行くのであれば、
(これはひどいね・・・)
なんて言われるよりは、
(きれいな歯ですね・・・)
と言われた方が、もちろん何倍もいいわけです
そう言われないにしても、少しでもきれいな状態であれば歯医者さんに行きやすくもなるというものです
じゃあ自分はどうか、と我が身を振りかえってみると歯医者さんに行く足がとても重く、そのかわり歯医者に行かずになんとか済まそうと思った結果こんな歯みがき法まであみ出したというぐらいなかなか医者に行きたがらない男です
ですから皆さんには歯医者さんで定期検診も受けることをおすすめします
ただ、どちらにしてもこの歯みがき法の効果には抜群のものがあるので、ぜひ多くの人に試してみてほしいという一心で筆を執りました
試してみたよというかたがいらっしゃれば幸いです
*1:もし仮に傷ついてしまったとしても、大きなダメージを受けることはまずない
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