「正しい風呂の入り方」と「正しい金魚の飼い方」(4)~入浴剤にも効果あり!~
わたしたちがお風呂にふくまれている塩素を取りのぞく方法として、もっとも手軽なのは入浴剤をつかうということでしょう
私が小さいころ、祖父はよく入浴剤をいれて風呂に入っていました
小さいころは何のために入れているか私にははっきりわかっていませんでした
お風呂好きな祖父だったのでおそらく気分的に風呂を楽しむため、というのが一番の理由だったのでしょう
ただどういうわけか祖父は年齢がすすんでも肌のつやもよく健康的でした
彼が残留塩素のはたらきを知ったうえで使っていたとは思えませんが、結果的に肌にやさしい入浴のやり方をしていたことになります
なぜ、祖父の肌つやがいいかということは長年のあいだ謎につつまれていましたが、これも理由の一つということができるでしょう
通常、入浴剤には塩素のはたらきを中和する成分が入っています
入浴剤のパッケージを見ると、
「ほっとする、あったまる」
「毎日の疲れ・冷え・肩こり・腰痛に」
といったことが大きく書かれてはいても、塩素の働きをおさえるという効果は書かれていないようにみえます
しかしよーく見ると裏に小さく
「アミノ酸成分で水道水中の塩素を除去」
するということがはっきりと書かれています
(もし私がメーカーの担当者だったら表に大きく書きます)
またビタミンCも同じように塩素のはたらきを抑える効果があるので、お湯にレモン汁を入れるという方法もあります
量は小さじ一杯ていどです*1
また市販の入浴剤のほかに生薬(しょうやく)のエキスをつかうという方法もあります
これは先述の関先生ら富山医科薬科のチームが効果を検証しています
草の根や木の皮といった天然由来の医薬品は生薬(しょうやく)と呼ばれています
これら天然の生薬の中にはお湯の中の残留塩素のはたらきを取りのぞくものがあり、関先生らの実験の結果では特に効果があるとみとめられたのは「当帰」、「カミツレ」などの生薬でした
生薬は漢方薬の原料になるほか、香辛料などとしてももちいられます
「カミツレ」を主成分としているのど飴もあります
これら生薬を煮出して抽出したエキスを加えると、お湯の中の塩素のはたらきが抑えられることが確認されており、その効果は一般の入浴剤にも劣らず効果があったと報告されています*2
ちなみにこの「カミツレ」はカモミールの日本での呼び方で、カモミールと言った方がピンとくるというかたも多いでしょう
カミツレ(カモミール)を原料とした入浴剤も販売されていますが、これは肌への効果という点ではけっして根拠のない製品ではありません
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