一番風呂がなぜ肌や髪にわるいか①~人間も金魚と同じ~

おフロのお湯が肌におよぼす影響,健康

小さいころ、私の家では風呂の水に"井戸水"を使っていた
一緒に暮らしていた祖父はそれを「ジカスイ」「ジカスイ」と呼んでどういうわけか誇りにしているようだった

「うちの水はジカスイだから(冬でも)あったかいんだ。ジカスイは地面の中にあるから冬あたたかく、夏は冷たいんだよ」

おなじ話を何度きいたかわからない
でもふしぎとその話はなんどきいてもイヤではなかった

 

東京に暮らすいとこが遊びに来た時には、蛇口から出てきたその「ジカスイ」を一口飲んで、
「!ミネラルウォーターだー、お母さんすごいすごい!」
と騒いでいたのをおぼえている

そのときは「こいつらナニをいっているんじゃ?」という感じでいまいちピンとこなかった
高校を卒業してふるさとをはなれるまで、そのナゾがとけることはなかった
(ちなみにそのいとこたちは空き地になっていたとなりの敷き地の地面を見て「土だ、土だー!」とよろこんでいた)

 

それでその「ジカスイ」をわかしたフロに入って私は育ったのだが、いつのころか入浴時に"ある異変"を感じるようになった

それは髪を洗ったときに髪が
なんかギシギシするなぁ
というものだ
すすぎをするときに、どうも指どおりがわるいのだ

それで母親に
「なんかへんじゃないか?」
と聞いてみたが、

「べつに」

という返事だったので、気のせいかと思っていた

しかし今思い返しても、確かにそのころと今とでは、シャンプーをすすいだ時の手ざわりに違いがあった
なんか引っかかるのだ

そうはいっても理由はよくわからないし、「こんなものかな」というぐらいに思っていた

というかそう思うことにした

 

ところが最近「やはりそうか・・・」と思うことに出くわした
それはとあるテレビ番組の中で「正しい風呂の入り方」について医師が解説しているときだった

その医師はこんなことを言った

「一般に一番風呂がいいと言われますが、一番風呂に入ることにはデメリットがあります・・・それはなんだと思いますか?」

私はなぜかその質問に食いついていた

「それは一番風呂は肌荒れを起こしやすいということです」

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