あごがポキポキ鳴る夜は…:口を大きく開けると音がする・痛いときの対処法

健康,口をあけるとあごが痛い・音がする

最近またあごが痛くなってきた

あくびをしたり、大きく開けると時おり痛い

あごの付け根あたり

耳の下あたりだ。

 

( ーーまたか。)

 

という感じで筆者はもうなれっこになっている

おそらく世で言われている

 

顎関節症(がくかんせつしょう)

 

というやつであろう

 

放っておくとだんだんひどくなってきて、あくびをするたびにアゴのつけ根が「ポキポキ」と小さくをたてる

 

(・・・? なんだぁ?どこから音がしてるんだぁ?)

 

はじめはなんの音だかもわからないので、どこから聞こえるのかもわからない

不審な音に振りかえってみたりするが、むろん何かがあるわけでもない

 

そのうち音は自分の顔から発していることがわかる

 

ちょうど指の関節を鳴らしたときに出る音、もしくは首のまわりが凝ったときに首を回したときに鳴る音、とでも言ったらいいのか

 

今となっては対処法がわかっているのでなんてことはないが、当時としては正体不明、原因不明の痛みと異音が自分の体からするので不安でしかたがない

 

すぐにお医者さんに診てもらえばいいものを、不精な性格も手伝って

 

(少し様子を見よう)

 

とほったらかす

 

あくる朝ごはんを食べようとする口が開かない

 

(あがあが・・・どうしよう)

(これじゃメシもまともに食えないぞ・・どうしよう・・・)

 

ご飯を入れるために口を開く。

 

それだけでもうアゴ痛い

つけねが痛い。

それでも億劫(おっくう)で病院に行かずに済ませようとする

 

(できるだけ口をあかずに食べよう・・・)

 

そんなことをしてよくなるものなら病院も警察もいらぬと言いたくなるようなものだが、どこをどうしてそうなったかそのうち自然に痛みが治まってしまっていた

 
症状が消えたので、「あぁ、よかった。やっぱり大したことなかったかもな」と思って普段の生活にもどってしまう

そうやって、もうアゴのことなんか忘れてしまっていたあるとき

 

急にまた同じトコロが痛み始める

 

(あが・・・やっぱりまた痛くなってきたな・・・)

 

そして

 

(まずいな、病院行かなきゃ)

 

そう思い始めたころ、たまたまつけていたテレビからこんな話が聞こえてきた

 

 

あごが痛む原因は意外なところにあった

健康番組のナレーションがこんなことを言う

「・・・大きく開いたときポキポキ音がする、またはあごつけ根痛む、そんな症状を訴える人が増えています」

(・・・は~っ?そりゃ、オレだ~)

 

「長年、原因不明とされてきたガクカンセツショウ(顎関節症)ですが近年その仕組みが解明されつつあります」

 

(は~っ?早く教えろ)

 

そこで医師と思われる女性が出てきてこう言う

 

ガクカンセツショウの原因はハッキリしています」

「それは、歯の食いしばりによるものです」

 

 

 
私は思った。

(ガクカンセツショウ⁈ 食いしばり?)

(歯を噛みしめることですか?)

 

女性医師はつづけた

 

仕事をしていたり、特にストレスがかかった状態にあるときに知らず知らずのうちに奥歯を強く噛みしめていることがあります

 

 

――気がつくと、自分も歯を強く噛みしめていた

 

あわてて口を緩めた

 

「さらに食いしばり(歯の噛みしめ)は寝ているときにも起こります。歯ぎしりです」

 

 (あ・・あがが)

 

昔から歯ぎしりをしていると、よく指摘を受けてきた自分。

 

すべてがピタリと当てはまっていた

 

「強いストレスが加わったとき、歯を食いしばってその負荷があごにかかります」

「しかし問題は強く歯を食いしばっているときだけではありません。上下の奥歯が軽く触れあっているときにも負荷がかかっています」

 

 

 (なんですと! 触れあっているだけでもだめなのですか・・・!?)

 

「はい、そうです 触れ合っているだけでも負担になっています 本来は上下の奥歯が浮いて軽くはなれている状態が普通なのです」

 

と、およそ以上のような内容だった

 

そんなわけで、まずこの奥歯の「噛みしめ」をなんとかする努力がはじまった

 

ところがこれを始めてみて(意識してみて)なんと気づかぬうちに自分が奥歯を噛みしめていたかということに気づかされた

 

 (いかんいかん、かみしめてるかみしめてるぞ・・・自分よ)

 

そうやってあわてて歯を浮かす

 

そうした次の瞬間にはもう気づくと歯をかみしめている

 

 (無意識とはなんとおそろしいものか…)

 

そうやって何度も矯正(きょうせい)していく

 

 (とても無くせそうにない…)

 

くじけそうになることもある

 

そうしてあるときふと気がつく

 

 (あれ・・・?ポキポキいわなくなった?)

 (口を開いてもイタくない…)

 

いつしか症状はよくなっていた

そして、その後も一生懸命つづける

「ついたらはなす、ついたらはなす」

気がつけば大きなあくびをしてもなにも思わなくなっていた

 

それまではあくび一つ安心してつけなかった

全開まで口を開くと強い痛みがあるので、遠慮ぎみに小さくあくびをするクセがついていたからだ

しかしそのクセもいつしかすっかり忘れていた

 

 

今でも時おりアゴに違和感を感じるときがある

そんなときは必ずチェックする

もちろん奥歯が触れあっていないか、噛みしめていないか、をだ

必ずと言っていいほど歯を嚙みしめている

そうでなければ歯が触れあっている

 

こういった痛みは、見方によってはストレスのバロメーターになっているとも言える

ストレスチェックの質問項目に

 

 ・気がつくと歯を食いしばっている

 

という項目がないのが不思議なぐらい、自分のばあいは密接に関わっていた

(職場で強いストレスを感じているとき、緊張状態にあるときには大体奥歯を噛みしめていた)

 

筆者は産業医でもなんでもないが、この経験は事実である

だからテレビで女医さんがおっしゃっていたことも、おそらく真実だと思う

 

ちなみに"歯ぎしり"については寝ている間のことなのでどうしようもないようにも思えるが、マウスピースとか色々と対策はあるようだ(筆者はやらずに済んでいる)

 

体のことについては専門家(=お医者さん)に聞くのが一番だと思いますが、もしそれまでにどうしても時間がかかるといったばあい、あるいはなんらかの事情で医療機関を受診することができないといったばあいは上のようなことを試してみてもいいのかもしれません(歯をはなす、というだけのことですので)